ハードコンタクトレンズは、素材にほとんど水分を含んでいないため、乾燥に強く汚れも付きにくいです。装着中はソフトレンズのようにレンズ自体が乾くこともなく、涙がレンズに吸収されるということもありません。一番の特徴は酸素透過性の高さです。涙に含まれた酸素が素材の隙間を通って、直接角膜へ供給されます。また、目を覆う面積が小さいので目と空気の触れ合う面が多くなり、酸素が供給されやすくなります。
ソフトレンズに比べて装着もしやすいですが、吸着力があまり高くないので、激しい運動をすると外れてしまうことがあります。レンズが硬い分ピントが合いやすく、くっきりとした見え方が期待できますので、強度の近視の人にも向いたレンズと言えます。またソフトレンズに比べて、いくらか乱視を矯正する力が強いです。付け心地ではソフトレンズに及びませんが、常用していればそのうち違和感がなくなってきます。目に異物が入るなどの異常があるとすぐに気づけるので、目の大きなトラブルが避けられます。
レンズのケアの仕方や涙に含まれる分泌物などによって個人差がありますが、正しく使うことができていれば1枚のレンズでだいたい2~3年は使えます。使い捨てのものと比べると長持ちしますし、コストも抑える事ができます。目に直接乗せて使うものなので、毎日のケアを怠らないこと、目の酸素不足を避けるために、必要のないときは外して目を休ませる時間を作ることが大事です。